4月のとある日曜日、奈良県奈良市鍋屋町にある、初宮神社の境内で行われている「大門玉手箱」という一箱古本市に参加しました。一箱古本市に参加するのは、これが初めて。その記録です。
大門玉手箱
大門玉手箱に関しては、リンク先を見ていただくとして、神社の境内で行われるこのイベント。本を並べる場所は、境内の地面、もしくは参集所と呼ばれる建物の中です。主催者の方はどこを使っても良いと言ってくれます。
ただ先月、このイベントの下見に来た時に、建物の中だと気軽に見られないと感じていました。雨が降りそうな場合以外は、境内の地面に並べるほうがふらっと立ち寄った人に、気軽に見てもらえると思い、境内の地面に本を並べることにしました。なお、長机を使って良いとも言ってくれたのですが、地面にトランクを並べるつもりだったので、そちらはお断りしました。
前日にイメージしていたとおりの状態に並べてみます。こんな感じでいいかなと。
今回持ってきたのは、SFやミステリ、ソノラマ文庫を中心としたジュブナイル。客層を考えてライトノベルは少なくしました。用意したライトノベルも野尻抱介さんや秋山瑞人さんなどのSF色の強いものと、現在は時代小説をメインに活躍している宮本昌孝さんの過去作。
ちなみにこの日は、お天気がものすごく良く、絶好の花見日和でした。JR奈良駅や近鉄奈良駅周辺にも沢山の人が出ており、こちらのイベントは、はたしてどうかなと思っていました。
しかし、残念ながら来場者はかなり少なかったです。主催者の方いわく、過去最低くらいじゃないかと。みんな行楽に出かけてしまったんでしょうね。ただ、神社の前を通る人をチェックしていたのですが、わりと人通りはありました。特に通りを挟んで向かい側は奈良女子大です。わりと若い女性の通りも多かったのですが、神社の境内に入ってくる人は少なく。
通りに面して並べていれば、それほど興味がなくても見てもらえるはずですが、境内に入ってまで見ようと思う人は少ないということでしょうか。
参加してみた感想
売れたのは結局、5冊と3冊1セットのみ。嬉しかったのは、ちょっと年配の男性に半村良さんの本を3冊買っていただいたこと。昔読んでいたとのことで、手に取っていただくことが出来ました。パラパラと見て短編集を2冊。私がオススメした長編伝奇ものを1冊、買っていただけました。半村良さんの作品は、『戦国自衛隊』を除いて現在では見かけることが少なく、プッシュしたい作家だったのでうれしい限りです。それ以外は他の出店者の方が買ってくれました。
来場者が少なかったので、ちょっと思っていたほどのお客様とのやり取りがなくて残念でしたが、久々の商売という感じで良い経験となりました。
問題点として感じたのは、ひとりでの参加だとなかなか店から離れられないこと。今回は来場者が少ないのでそれほど問題はないのですが、人の多い古本市の場合、トイレなどで離れるのはちょっと心配かなと。また、今回は日差しが強くて本が焼けないかと心配になりました。1日だけで焼けるようなことはありませんでしたが、水分が蒸発してか、本がパキパキになってしまったのは想定外でした。家に帰ってそこそこ湿度があるところにおいておくと、無事回復しましたがこんなこともあるのだなと。
さて、これを商売と考えたときには、ちょっと継続は無理かと思いました。でも、ちょっと古いライトノベルやジュブナイルをアピールするためには、こういう地道な活動が必要なのかもとも。また、機会があれば参加したいと思っています。