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【その4】富士見ミステリー文庫 単巻ラノベまとめ【暫定版】

さて、今回は富士見ミステリー文庫から出版された単巻ラノベをまとめたもの、第4弾です。

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なお、既読作品には星印の評価を添えてあります。未読のものは未評価で、今後読み終わり次第、評価をつけていく予定。あくまでも個人的な好みです。

5.0 必読。これを読まずして、何を読む。
4.0 面白い。読んで損は無し。
3.0 面白い。楽しめます。
2.0 それなりに面白いかも。
1.0 時間があれば、読んでみるのも一興。

大雑把な評価ですが、もし読んだことがないものがあれば、参考にしてください。

カラっぽの僕に、君はうたう。 フォルマント・ブルー / 木ノ歌詠

著者:木ノ歌詠
イラスト:ミヤスリサ
発売日:2005/01

「わたしは―お父さんが開発した、最後の歌詞入力型シンセサイザーです」
錆びついた黄色い廃車の中で、彼女は歌うように言った──。
海上都市で作曲家を目指す春希は、“死の六連符”という怪死現象に魅入られていた。恐怖が、空白の未来が、春希を緩やかな絶望に浸らせていく。
そんなある日。彼は廃棄物処理場で、“処分”を待っていた少女と出会った。彼女は、自らを次世代型電子楽器で、人間ではないという。とまどう春希。こうして不思議な機械少女・伽音と春希の最後の冬は始まったのだ。
「……こんなにも温かい……」
伽音の温もりと、彼女が“奏でる”天上の歌声に包まれ、春希の中で少しずつ何かが変わっていく。だが、穏やかな時間は長くは続かなかった。伽音が何者かに連れ去られたのだ。
いったいなぜ? 彼女は“何者”なのか? 春希は、“伽音”に刻まれた謎へと迫っていく!
第4回富士見ヤングミステリー大賞佳作のロマンティック・ミステリー。

オススメ度:未読。

キリサキ / 田代裕彦

著者:田代裕彦
イラスト:若月さな
発売日:2005/02

姉さんより大切なモノなんて何一つなかった。
ずっと一緒に。それ以上、何も望まなかった。
けれど、姉さんはいなくなった。
あの日、あの瞬間、始まったのだ。──すべてが。

僕は、死んでいた。
最期の瞬間は覚えていないが、気付いたそこにはいわゆる三途の河原、ってやつだ。
「君のようなものに進むべき道を示唆する案内人だよ」
目の前に現れた、死神のような案内人。まだやり残したことがあることがあると言う俺に、案内人は新たな身体を与える。霧崎いづみ、という女の身体を。新しい生活。新しい身体。霧崎いづみとして生活する俺に、ある日、転機が訪れた。
クラスメイトの死。犯人は、世間を騒がす連続殺人犯“キリサキ”だと言う。―なぜだ。なぜ今〈キリサキ〉が現れる? そいつはこの世に存在するはずがない。なぜなら〈キリサキ〉は……。
俺は〈キリサキ〉を追うが──。
戦慄のサイキック・サスペンス!

オススメ度:未読。

ロクメンダイス、 / 中村九郎

著者:中村九郎
イラスト:dow
発売日:2005/06

ハツはカウンセラーに伝えられた―「何事にも正直に生きなければ、一年後には死んでしまう」、と。そして、特効薬は―恋をすること。高校入学と同時に、施設“六面ダイス”で、四人の心に傷を抱えた“患者”たちと共同生活を送ることになったハツ。三つ年上のヒロムは“亡霊”と呼ばれる帰還兵。美容師のララ子は、表と裏の二つの顔を持つ。なかでもチェリーはハツよりもずっと重い心の悩みを抱えていた。少しでも心を揺さぶられると、感情を抑え込むために、心の白血球ともいうべき“心辺警護”が、他人に危害を加えようと動き出すのだ。だから、恋なんてできやしない。しかし、ハツはチェリーに恋をしてしまう。目に見えない、やっかいな“心辺警護”は敵意をむき出しにしてハツを襲う。恋をしなければならないハツ、恋をしてはならないチェリー。二人の恋の行方は―。そして六面ダイスに隠された大がかりな謎とは!?センシティブでミステリアス、純愛ラブストーリー。

オススメ度:未読。

ハイブリッド・ソウル そして、光の中を / 松田朱夏

著者:松田朱夏
イラスト:睦月そあ
発売日:2005/07

「きみが新しいお弟子さんの竜介くんですね? 竜介っていい名前ですよねぇ。この辺りは鬼や竜にはいい土地なんですよ」
仏頂面の竜介を見つめ、町で噂のイギリス人・クリスは愛想よく語る。金髪碧眼の美貌に、流暢な日本語。袴に手ぬぐいのくだけた和装が、ミスマッチすぎて格好いいような。
「僕の目には、彼の魂はまるで宝石のように青く輝いて見えますよ」
歯の浮くようなお世辞。しかも電波。
竜介の腕に鳥肌が立つ——。

酒涙町随一の旧家・鷹渡家の美少女2人が見習い表具師・竜介の元を訪れたのは、その直後のことだった。快活な若葉と控えめな従姉妹の薫。2人にとある掛軸の鑑定を頼まれた竜介は、鷹渡家でクリスと不愉快な再会を果たす。その夜、若葉の祖母が不審な転落死を遂げて……。
見習い表具師が表具を通じて人の心の光と闇に迫る職人系リリカル・ミステリー、開帳!

オススメ度:未読。

青春時計 / 川上亮、森橋ビンゴ、緋野莉月

著者:川上亮、森橋ビンゴ、緋野莉月
イラスト:櫛衣けい
発売日:2005/11

田舎町に住む高校生・聖司と駿介は春休みの学校で一人の少女と出会う。彼女の祖父は学校の中央に建つ時間塔を設計した人物だった。
少女・慧は春休みが終われば留学する予定であり、その前に思い出の時計塔を見にきたと語る。その時計塔の針は動かなくなって久しい。
聖司と駿介は「慧が旅立つ前に時計塔を修理しよう」と計画する。
毎日のように夜の学校へ侵入し、キャンプ気分で修理を楽しむ三人。
だが限られた幸せな時間を噛みしめる一方、三人は互いに言えない秘密を抱えていた……。
異なる登場人物の視点をそれぞれ新鋭三人の作家が描き、彼らの抱えた「秘密」を少しずつ明らかにしていく、という斬新な形式で描かれる青春ラブストーリー!
この物語があなたの心に届きますよう──

親友の高校生男子二人と米国留学を目指す少女、春休みの約10日間で、時計塔の壊れた時計を修理する青春物語です。二人の男子からは少女に恋愛感情が向けられるが、少女はそれをわかったうえで利用するという、ある種の残酷な物語でもあります。三人の作家の共著で、それぞれの作家が各キャラを一人称視点で順番に描き、物語の全体像がわかっていくという構成が面白いです。高校生の青春模様は面白いなと思いつつも、作中の少女はしたたかで怖いなと思うのです。

オススメ度:

熾天使たちの五分後 / 木ノ歌詠

著者:木ノ歌詠
イラスト:六羽田共
発売日:2005/11

「大丈夫。あなたは私が護ります」
凛とした声が響き、そして僕の中のあらゆるノイズは消えた。
小学4年の夏。地上80メートルの鉄塔へ、春幡知路は登った。プライドと意地が消費し尽くした体力。あとは数十メートルも下の地面に落ちるしかなかった知路を助けたのは、天使だった。
背中に鋼鉄の羽を3対持つ少女──【熾天使】。人に代わり戦場へ赴くために作られた少女型生体兵器。彼女は知路を救い、その代償に死んだ。少年の中に、決して忘れられない面影を残して──。
4年後。中学2年に成長した知路のクラスに転校生がやってきた。
「ミモリ・ツヤ、であります!」
敬礼とともにそう名乗った風変わりな少女は、知路が追いつづけたあの天使と同じ顔をしていた! 彼女は何者なのか? ツヤと出会い、知路の平凡な日常を熾天使をめぐる大きな謎に包まれていく!

オススメ度:未読。

ニライカナイをさがして / 葉山透

著者:葉山透
イラスト:山都エンヂ
発売日:2005/12

ニライカナイ──僕たちの住むこの世界とは別の異境──神々の国。そこは僕たちにとっての理想郷、天国のようなところなんだって……。
朝の羽田空港で僕が出会ったのは、ポスターの中の女の子、宮沢梨花。彼女は、人気絶頂のアイドルだった。
僕は彼女に手をひかれるまま、搭乗ゲートをくぐることになる。彼女が持つのは、楽園行きのBoarding pass──。
羽田から那覇、石垣島、そして波照間島。南へと続く二人の旅。
──この青い海の果てには、ハテのウルマと名づけられたこの島の、もっと先の果てには、〈ニライカナイ〉があるのだろうか……?
「ねえ、タクロー。ニライカナイは、どこにあるの?」
リカとタクロー。秘密を抱えた二人が南の島で織りなす恋物語。

作者いわく「ロードムービー風小説」。訳アリの人気アイドルと、空港でたまたま出会った高校生の逃避行です。舞台は羽田、沖縄本島、石垣島、波照間島と移っていきます。なかなかにわがままな感じのヒロインですが、その強引なふるまいの裏には……というのがまずあって、その上で巻き込まれた少年にも事情があって……。沖縄を旅する感じで楽しめるのですが、少年の設定がちょっと普通でなくて、非現実的な物語になってしまっているのが残念です。

オススメ度:

シナオシ / 田代裕彦

著者:田代裕彦
イラスト:若月さな
発売日:2005/12

私はかつて「僕」だった。
犯すべきでない罪を犯した。
そうして、その短い人生を終えたのだ。

生前に犯した罪を後悔していた「僕」は、別人として生き返り、再びこの世界に舞い戻る。
けれど、私は私として生活するうちに、「僕」だった頃の記憶のほとんどを失っていた。
〈案内人〉と名乗るそいつが、私の目の前に現れるまで。
「やあ。久しぶりだね」
かつて犯した犯罪を阻止すること。その為に時を遡り為直す者──〈シナオシ〉となったこと。
私は、私の真の目的を思い出す。
こうして再び〈シナオシ〉となった私は「僕」がこれから犯すであろう罪を阻止する為に動き出す。
過去、現在、未来。交錯する時間の流れの中で、私は真実の自分を追う。全てをもう一度、為直しする為に。残された時間は、あと僅か──。
衝撃のタイムパラドクス・サスペンス!

オススメ度:未読。

BLACK JOKER 少女たちの方程式 / あくたゆい

著者:あくたゆい
イラスト:風都ノリ
発売日:2006/01

『ゆびきりせんぼん、嘘ついたら──』
西村先生の太い小指と、あたしの小さな小指がからまったのは、ほんの二日前のことだったのに。
どうして? 一体何が起こったの?
「どこまで覚えてる?」
このカリフォルニアで出会った綺麗で聡明な友達・ミシェルの優しい声が聞こえる。
「西村先生の家に行って……ベランダから入って」
そう。あたしは見た。約束の日、噂の〈死のカード〉を見に家を訪れたら、先生が死んでいた。するとミシェルは死体を調べだしたのだ。冷静に。
ねぇ、どうしてそんなに落ち着いてるの?
──慕っていた講師の死を契機に、不可解な数学者連続殺人事件に踏み込むミシェルと真純。協力して事件に迫りながら、真純の疑問が育つ。
ミシェル。あなたは誰なの?
二つの連続殺人事件と、二人の少女が織りなす真実の方程式とは。凛々しくもせつない第5回富士見ヤングミステリー大賞奨励賞受賞作!

オススメ度:未読。

遠く6マイルの彼女 / ヤマグチノボル

著者:ヤマグチノボル
イラスト:松本規之
発売日:2006/02

北米仕様のホンダのスピードメーターが時速百マイルを指す。早送りのビデオみたいに見慣れた景色が後方へとすっ飛んでいく。俺はマシンを加速させていく。
お前は劣等感を知っているか。
ほんとの劣等感を知っているか。
──俺は知っている。
6年前、交通事故で亡くした優秀だった兄・究への劣等感を抱きながら高校生活を送る魚住研。バイクで国道を飛ばす瞬間だけ、それを忘れられる……生死ギリギリの走りを繰り返す研。しかし、兄の死という呪縛からは逃れられない。
そんな彼の元に、兄の元彼女である森崎京子が教師として現れる。大人に見えて不器用な面もある京子に惹かれていく研だったが、彼女もまた、究の死に囚われていることに気付いてしまう。
究を失った6年前から、止まったままの自分と京子の時間。二人の間に存在する、究という越えられない壁──。ほろ苦い初恋を描いた、青春ピュア・ラブストーリー!

非常に良きオートバイ小説であり、最高の青春恋愛小説です。亡き優秀な兄と比較しての劣等感、兄の元彼女への憧れからの恋愛感情。オートバイをとばすことでしか、晴らせられない感情。それらをすべて飲み込んだ成長物語です。年上の女性への憧れという点で「めぞん一刻」、最終的にオートバイで決着をつけるという所で「あいつとララバイ」と、80年代漫画を通ってきたものとして、共感しまくりの内容。主要な登場人物それぞれにもきちんとした背景があるし、それらがきちんと絡まりながら物語が完成するのも素晴らしいです。名作。

オススメ度:

とりあえずまとめ

以上、富士見ミステリー文庫創刊の05年1月から06年2月までの11作品の紹介でした。

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富士見ミステリー文庫 単巻作品まとめリスト
さて、今回は富士見ミステリー文庫の単巻作品をリスト化しました。 作品タイトルをクリック...
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