【90年代単巻ラノベを読む24】南田操『超銀河的美少女幽霊(ミルキー・ゴースト) 』を読んで

さて、今回は90年代の単巻ラノベ『超銀河的美少女幽霊』を読んだ感想です。

超銀河的美少女幽霊

著者:南田 操
イラスト:長谷川 裕一
文庫:富士見ファンタジア文庫
出版社:富士見書房
発売日:1993/09

オレの名は一条タカシ。宇宙曲技団“ペルセウス”の魔術師見習いだ。ある日、オレたちの一座は“アンドロメダの秘宝”をめぐるトラブルに巻き込まれ、GFのエミは死んでしまった。ところがどっこい、エミは幽霊となって甦ったのだ。幸いなことに、エミの死の一因でもある“アンドロメダの秘宝”には、死者をも生き返らせる力があるらしい。オレは早速、“秘宝”が眠るとされるムーア公国へと向かったのだが…。超銀河的スケールのスペース・アクション・コメディ決定版。

読んだ感想

まず思ったのが、90年代のラノベらしい軽さのあるスペースオペラだなと。リアルタイムで90年代のラノベは読んでいないので、勝手な想像でしかないのですが、こういう軽さこそが”ライトノベル”と呼ばれるようになった由縁じゃないかと。

80年代をティーンエイジャーとして過ごした私にとって、スペースオペラといえば「クラッシャージョウ」や「ハイスピード・ジェシー」のようなワクワクする物語なのですが、こちらはどちらかというと、スチャラカ・コメディ路線。80年代でいうと、火浦功や岬兄悟、漫画家だとゆうきまさみやとり・みきあたりの作品。ゆうきまさみ作品以外は、はっきりいうとあまり好きでない作品です。

物語は宇宙曲技団ペルセウスのメンバー・タカシを中心に、牛丼型の惑星ムーア公国を舞台とし、「アンドロメダの秘宝」を巡り繰り広げられる大乱闘です。まずムーア公国へたどり着くまでの序盤が、終始ドタバタ劇。序盤のノリについていけないと思った方は、そのまま離脱するのも良いでしょう。最後までこのノリです。ハッキリいって、読んでいてもよくわからないことも多く、ノリで突っ走っていく感じです。

ただ、このノリというかバカっぽさを素直に受け止められるようになると、これはこれで面白いのかもということになってきます。終盤、主人公タカシとムーア公国殿下が巨大化して戦うところは、子供の喧嘩みたいでバカっぽくて楽しいです。

読んでいて”軽チャー”とか、”楽しくなければテレビじゃない”とかの、80年代フジテレビのキャッチフレーズが思い浮かびました。理屈とかいらないんですよね。この作品は93年ですけど、あの当時のノリが楽しめる人なら、この作品も楽しめるでしょう。

ただ、色々とご都合主義的な展開は楽しければ良いとして、肝心要の美少女幽霊エミの性格がやや難アリなんじゃないかと。タカシの行動原理は「この娘のために」なんですけど、まったく共感できないところが問題アリなのかなと思うのです。

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