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古いラノベを探してる方に、ガイドとなる本の紹介

さて、今回は古いライトノベルに興味があるんだけど、どういう作品があるかよくわからない、ネットで紹介されてる作品って同じものばかりで他はないの? とお思いの方に、ラノベのブックガイド本の紹介です。

twitterでちょっと呟いたら反応が良かったので、詳しく紹介しようと思います。

おすすめの3タイトル

今回おすすめするのは3タイトル。カッコ内は出版年。

大森望・三村美依『ライトノベル☆めった斬り!』 (2004)
ライトノベル完全読本 VOL.1~3 (2004~2005)
このライトノベルがすごい!2005~ (2004~)

ラノベ研究本はたくさんありますが、ブックガイドとしてはこの3つを押さえておけば、80年代からの代表的作品は押さえられると思います。上2つは04~05年にかけて出版されたもの、このラノは04年以降今も続くラノベブックガイドの定番です。

大森望・三村美依『ライトノベル☆めった斬り!』

まず、ライトノベルを語るなら、必ず押さえておきたい1冊です。

大森望と三村美依の対談形式でラノベの歴史が語られます。ラノベの起源が、平井和正『超革命的中学生集団』という説は、この本が発祥です。

対談以外にもブックガイドとして年代順に代表作が紹介されています。ここで紹介されている作品の多くは超定番といって良いので、作品を読まなくても、タイトルと簡単な内容は知っておきたいところです。

ブックガイドに取り上げられた作品はオフィシャルサイトで見ることが出来ます。

alisato.no.coocan.jp/lameta/

超定番以外にもややマイナーな作品も取り上げられていて、そのチョイスに関しては、大森望はSF作品を、三村美依は少女小説を多く取り上げている印象です。

04年12月の出版で、80年代ソノラマ・コバルトから、90年代のファンタジーブーム、98年のブギーポップからの新しい流れ、03年の『涼宮ハルヒの憂鬱』の登場まで、ラノベの歴史と代表的な作品が網羅されています。古いライトノベルに興味を持った時の、最初のブックガイドとしてふさわしい1冊です。

ライトノベル完全読本 VOL.1~3 (2004~2005)

ライトノベルという言葉が一般的に流通するようになったのが2000年代に入ってからで、それにひと役買ったのが、この『ライトノベル完全読本』です。

全3冊でブックガイド的な部分では『ライトノベル☆めった斬り!』に比べ弱いですが、著者対談・鼎談・インタビューがとても豪華です。興味を持った著者や、編集者が挙げる作品をとっかかりにするのも良いと思います。

ブックガイドとしては、VOL.1だけでも充分ですが、取りあげられる著者やイラストレーターに興味がある方は、VOL.2&3に手を出してみるのもいいかもしれません。目次の画像を載せておくので、興味がある方は目次をじっくり見て購入を検討してみてください。

VOL.1

VOL.1では、ラノベの歴史的なところが中心。特集のガンダム小説は、ライトノベルにあまり触れていない人に向けての取っ掛かりとして、組まれたのかもしれません。

対談・鼎談も豪華ですが、角川春樹、平井和正、佐藤辰男、各ラノベレーベル編集者とインタビュー記事も素晴らしいです。

VOL.2

VOL.2では少女小説の特集。

今巻でも「夢枕獏x秋山瑞人」や「新城カズマx賀東招二」「山本弘x桜坂洋」と対談が豪華です。インタビューも野田昌宏大元帥が登場。

注目したいのは作家アンケート「私を変えたこの一冊」のコーナー。好きな作家がどのような小説に影響を受けたのか、知ることができるのは楽しいです。桜庭一樹が『たったひとつの冴えたやりかた』を挙げた理由にニヤッとしたり、佐藤ケイが宇能鴻一郎『淡月斎女人礼法』を挙げていて、その理由が素晴らしいなと思ったりするのです。

VOL.3

VOL.3ではBL特集で、1/3くらいがその話題なので、おすすめしづらいところです。前2巻に比べて内容がちょっと薄い感じがするので、取りあげられている作家や作品に興味のある方むけです。

このライトノベルがすごい!

2004年の出版以降、定番となったラノベガイドブック。その年ごとの人気ランキングに加え、ジャンル別におすすめ・注目作品が取り上げられており、古いラノベを探す時のガイドとしてすごく参考になります。

04年以降は、このラノがあれば大丈夫! といったところでしょうか。

なお、2014までには「目利きが選ぶ注目の作家&作品」というコーナーがあり、ちょっと尖った作品が紹介されていたのですが、無くなってしまい残念です。

まとめ

以上、おすすめのラノベブックガイド本でした。

ライトノベル(の源流)の誕生から04年までは『ライトノベル☆めった斬り』と『ライトノベル完全読本VOL.1』から面白そうな作品をピックアップし、04年以降は『このライトノベルがすごい!』で年度ごとに追いかけていくような形が理想でしょうか。

ただ、それでも物足りないという人にもう一つのおすすめ。「ラノベの杜」というライトノベルの新刊情報を発信している個人サイトがあるのですが、そこのデータベース検索を使って、各レーベルの作品タイトルから面白そうなものを見つけたら、グーグル検索して行くというような方法もあります。要はブックガイドに紹介されずに埋もれた作品を探す方法です。

本当に埋もれた作品を見つけることができるのですが、それが面白いかどうかは読んでみないとわかりませんが。

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